第6章 CrossOver Linux の使用方法

目次

Windows アプリケーションの実行
デスクトップから Windows アプリケーションを起動します
CrossOver を使って Windows アプリケーションを実行
コマンドラインからWindowsアプリケーションを実行
コマンドラインからWindowsアプリケーションを実行
CrossOver のすべてのアプリケーションウィンドウ
異常な動作のアプリケーションを停止

Windows アプリケーションの実行

デスクトップから Windows アプリケーションを起動します

CrossOver を使用することで、Windows アプリケーションをデスクトップ インテグレーションできます。もちろん、デスクトップ インテグレーションは使用する環境によって異なります。

デスクトップにメニューを表示する場合、Windows アプリケーションメニューに Windows アプリケーションのショートカットを作成します。

Unity や GNOME 3 のような環境では、CrossOver からデスクトップの検索機能を使ってショートカットを作成します。

メニューにプログラムを登録しない場合は、CrossOver のメインメニューかコマンドラインからアプリケーションを実行できます。システム標準のメニュー編集ツールを使ってこのコマンドラインをメニューに登録することもできます。

CrossOver を使って Windows アプリケーションを実行

Windows アプリケーションを CrossOver のメインメニューから起動できます。

CrossOver を使ってインストールした Windows アプリケーションを起動するには、メインメニューからボタンを選んでクリックします。

CrossOver のメインメニューをカスタマイズすることで、アプリケーションを選んで表示できます。メインメニューからエントリを削除するには、対象のエントリを右クリックしてコンテキストメニューから [削除] を選択します。

メインメニューからエントリを削除しても、ディスクから削除されず、デスクトップ インテグレーションにも影響しません。

メインメニューからエントリを削除して後で元に戻す場合、すべての Windows アプリケーションを表示ボタンをクリックします。

コマンドラインからWindowsアプリケーションを実行

このダイアログを使用すると、ランチャー ツリーでボトルの既存の Windows アプリケーションのショートカットをクリックして実行できます。

定期的に同じコマンドを実行するには、ランチャーを作成…をクリックしてショートカットを作成します。デスクトップに追加するショートカット名を選択し、メニュー内の表示場所を指定します。

このツールはボトルマネージャーやコマンドラインから実行できます:

$ ~/cxoffice/bin/cxrun

または、マルチユーザーインストール:

$ /opt/cxoffice/bin/cxrun
[重要]

この機能は、ボトルが複数作られた場合に特に重要です。コマンドラインから起動されると、Wineは一般的にデフォルトボトルで動作します。そして、Cxrunは、代わりのボトルを指定する単純な方法を提供します。

[コマンド] ユーティリティには、ログ機能やデバッグオプションが備わっていますが、通常は使用しません。サポートを受ける際に必要となることがあります。また、Wine について詳しい知識をお持ちの場合は、未サポートアプリケーションの動作を助ける可能性があります。[デバッグオプション] からオプションを選択してください。

ログ ファイルを作成.  このオプションを有効にすると、コマンドの実行前にログの保存場所を指定するダイアログが表示されます。ログファイルには、コマンドの実行時に発行される様々なデバッグ情報が保存されます。

特定のログ機能を有効にすることで、ログファイルに書き込む情報を指定できます。ログには大量の情報が収集されるので、1種類もしくは2種類のログ情報を選択します。

コマンドラインからWindowsアプリケーションを実行

コマンドライン ショートカット使用方法

一部の Windows アプリケーションについて、CrossOver を使ってアプリケーション起動用のコマンドラインのショートカットを作成できます。CrossOver が個人のユーザーアカウントでインストールされている場合は、i~/cxoffice/binにインストールされます。例えば、 Microsoft Word をインストールした場合:

$ ~/cxoffice/bin/winword

管理外ボトルについては、PrivateShortcutDirs に指定したディレクトリ内にショートカットが存在します。このディレクトリには $HOME/binが存在します。管理ボトルについては、ManagedShortcutDirs 設定を外してください。この中には/usr/binが存在します。

Windows アプリケーションで開けるのであれば、引数にそのドキュメントの保存場所を指定することで、このショートカットを使ってドキュメントを開くことができます:

$ ~/cxoffice/bin/winword letter.doc

ショートカットが有効かコマンドを入力してください

$ grep -l desktopdata/cxmenu ~/cxoffice/bin/*
[ヒント]

複数ボトルへ同じアプリケーションをインストールした場合、作成されたスクリプトは最新のインストールに対応します。例えば、ボトルに Word 2003 をインストールっしてから別のボトルに Word 2007 をインストールすると、winword ショートカットは Word 2007 に対応して起動します。

"wine --cx-app"の使用

wine スクリプトに --cx-app オプションを指定し、アプリケーションの実行ファイル名を指定して、Windows アプリケーションを起動できます。例えば、Microsoft Word は、実行ファイル winword.exe を実行して起動できます:

$ /opt/cxoffice/bin/wine --cx-app winword.exe

または、CrossOverはシングルユーザーモードでインストールされた場合:

$ ~/cxoffice/bin/wine --cx-app winword.exe

同様に、Word ドキュメントを開くには次を実行してください:

$ ~/cxoffice/bin/wine --cx-app winword.exe letter.doc

--cx-app オプションを有効にして実行できるアプリケーションのリストを表示します:

$ find "~/.cxoffice" -iname "*.exe"
[ヒント]

システム上にはシステムツールや他のアプリケーションのサブセットなど、多くの.exeがあります。これらを実行することは、予測不可能な問題を引き起こすことがありました。そして、その原因が理解できない限り、Windowsアプリケーションを実行するのは良いことではありません。

[重要]

wine は、デフォルトのボトルからコマンドを探して実行します。Wine コマンドを別のボトルで実行するには、ボトルを指定します:

$ ~/cxoffice/bin/wine --bottle ボトル名 --cx-app winword.exe